「学んで遊んで…」ではボルダリングで辿り着ける屋根裏部屋を設けています。
この物件は木造住宅のリノベーションなので、屋根勾配にあわせて天井を張り直すことで2階に天井の高い空間をつくり出すことができました。
そこで、その高さを活かして屋根裏部屋を設けたのですが、普通に登るだけでは面白く無いということでボルダリングもできるようにしました。
この部屋の壁は左官のため、そのままボルダリングホルダーを設置すると左官が傷んでしまうのでフローリング材を壁に張りました。
屋根裏部屋はかなり天井が低いですが、子どもにとってはじゅうぶん遊べるスペースとなっています。
高いところから部屋を見渡すとイメージも変わると思います。体力づくりと遊びを兼ねられるボルダリングの壁は意外と簡単に設置できます。
今回の事例では上に伸びてますが、マンションなど高さが取れない場合は横に伸ばすという手もあります。
「ステージのある家」ではその名の通り、家のあちこちにステージのような「登れる場所」があります。
マンションの場合は戸建てに比べると上下への移動が限られますが、このようなステージを設けることで、子どもたちもさまざまな角度から家を見ることができます。
また、高くなったところだけを「おもちゃを広げて良い場所」とか「昼寝の場所」などと意識付けることもできます。
この写真は富ヶ谷の家で押入れの一部を遊び場にしています。はしごを登っていくことで特別な場所という感覚もあり、引き戸の締め方次第では閉じこもることもできます。
子どもたちにとって家の中のステージはとても魅力的な場所だと思います。
富ヶ谷の家では将来子供部屋となるスペースの収納部分に子どもがこもることができるスペースとしての秘密基地をつくりました。
元々押入れだった場所で、中段の上のみWALPAのかわいいクロスを採用し、照明も付けています。はしごを登らなければこのスペースにたどりつけないのはマンションでも上下に移動する感覚を楽しむためでもあり、下の部分を子ども自ら片付けするための収納スペースとして活かすためでもあります。
扉は中に入るために穴が空いているもの、完全に閉じるもの、黒板塗料のタイプと3種類用意しています。
実は基地の中の横にも脱出口が設けられていて、別の扉から出てぐるぐるまわることもできます。
同じ部屋でも様々な角度から見ることで違う表情を見せます。小さいからこそ味わえる楽しさもあるのではないでしょうか。
蛍光灯やLED電球には電球色、昼白色、昼光色といった表示があります。これは照明の色温度(単位:ケルビン)を表すもので、電球色は約3000K(ケルビン)昼白色は約5000K、昼光色は約6500Kとなっています。色温度は高いほど青みが増し、低いほど赤みが増します。つまり、電球色は赤みのある光で、昼光色は青みのある光ということになります。オフィスなどでは昼光色が使われますが、昼光色は青みがきつく落ち着かないために住宅の場合は電球色か昼光色が多く使われているのではないでしょうか。
いわゆる設計事務所が住宅の照明計画を行う場合、くつろぎを考えて温かみのある電球色をベースにするのが主流だと思われます。一方で、そういった照明計画に対し「暗い」とか「字が読みにくい」といったクレームが付くこともあります。根本的に照度が足りていない場合は論外ですが、一般的には十分な照度があっても電球色だと見えにくいという声が出ることも有ります。これは電球色だと文字と紙のコントラストが弱くなるのが原因だと思われます。電球色だと視力の低下につながるという説も一部ではささやかれているようです。
そこで「ステージのある家」のダイニングとキッチンでは色温度を切り替えることができる(昼白色と電球色)ダウンライトを採用しました。お子様がダイニングで宿題をしたり本を読んだりするときは昼白色にして食事の時は電球色にする、などといった使い分けを想定しています。
上の写真は、左が電球色、右が昼白色となっています。電球色の方が文字と紙のコントラストが弱いのがわかります。
上の写真も同様に左が電球色、右が昼白色となっています。部屋全体を見比べた時にはやはり左側の電球色の方が家庭的な雰囲気に見えます。
色温度とは別に照度という明るさの単位が有り、照度が足りていれば一般的には電球色でも問題はないのですが、電球色と昼白色で同じ照度を得るためには電球色のほうが電力を使用します。このような切り替えのできる照明器具を必要に応じて設置することで省電力でストレスフリーな子育てライフを送れるのではないでしょうか。