
「望楼の家」では、少しでもお子様が遊べる面積を増やしたいというご要望があり、キッズスペースの一部に吊り小屋を設置しました。

内部は、お子様であれば3~4人位が入って遊べる程度の広さですが、強度的には大人4人が入っても問題ありません。
当初は、入り口以外の開口は落下しないように小窓とする予定でしたが、施主様の「落ちるのも経験」というご意向で、どこでも出入りできるようなつくりとなりました。

とはいえ、基本的なアクセスは鉄パイプを曲げてつくったはしごからになります。
このスペースではいくら暴れても下の階に迷惑をかけることもありません。

内部は輸入クロスを貼って、異空間となっています。
天井裏にある程度の懐が必要など多少の設置条件はありますが、遊び場だけでなく、二段ベッド代わりや片付けスペースとしても活用可能な貴重なスペースになると思います。
「子どもの小上がりがある家」ではキッズスペースの小上がりに掘りごたつ的な要素をもうけています。
当面は半分おもちゃ置き場的な使われ方をしていますが、机の役割もしっかりと果たしていて、お絵かきやブロック遊びに活用されています。
大人用の机としては少し奥行きが少ないですが、ある程度の年齢まではじゅうぶん対応できます。
手前のキッズスペースは二重床にもなるので、下の階への音の心配も減ります。
大人のスペースと子どものスペースをわけることで、自分たちのスペースに対する片付けの意識なども育つのではないでしょうか。
「学んで遊んで…」ではボルダリングで辿り着ける屋根裏部屋を設けています。
この物件は木造住宅のリノベーションなので、屋根勾配にあわせて天井を張り直すことで2階に天井の高い空間をつくり出すことができました。

そこで、その高さを活かして屋根裏部屋を設けたのですが、普通に登るだけでは面白く無いということでボルダリングもできるようにしました。

この部屋の壁は左官のため、そのままボルダリングホルダーを設置すると左官が傷んでしまうのでフローリング材を壁に張りました。

屋根裏部屋はかなり天井が低いですが、子どもにとってはじゅうぶん遊べるスペースとなっています。

高いところから部屋を見渡すとイメージも変わると思います。体力づくりと遊びを兼ねられるボルダリングの壁は意外と簡単に設置できます。
今回の事例では上に伸びてますが、マンションなど高さが取れない場合は横に伸ばすという手もあります。

「ステージのある家」ではその名の通り、家のあちこちにステージのような「登れる場所」があります。
マンションの場合は戸建てに比べると上下への移動が限られますが、このようなステージを設けることで、子どもたちもさまざまな角度から家を見ることができます。
また、高くなったところだけを「おもちゃを広げて良い場所」とか「昼寝の場所」などと意識付けることもできます。
この写真は富ヶ谷の家で押入れの一部を遊び場にしています。はしごを登っていくことで特別な場所という感覚もあり、引き戸の締め方次第では閉じこもることもできます。
子どもたちにとって家の中のステージはとても魅力的な場所だと思います。