<概要>
場所:東京都武蔵野市
面積:83平米
建物:RC造集合住宅(リノベーション)
メディア:ブルータス 2014年12月15日号
築34年のRC造マンションのリノベーションです。間取りの変更点は独立キッチンの壁を取ってLDKを一体化するというシンプルなものですが、キッチンとリビングダイニングの間に作業カウンターを設けることで双方の空間に適度な距離感を持たせています。
また、作業カウンターはお子様の目線だと完全な目隠しになるため、裏側や回遊性への好奇心を刺激します。
施主のご夫婦ともに建築に関わるお仕事をされているため、こだわりも強く、全ての要望を実現すると相当コストがかかることも理解されていました。そこで、どうしても実現したい内容や今やるべきことと後でできることなどを明快に整理することでとてもコストバランスに優れたリノベーションが実現できました。
洗面台やキッチンの作業カウンターにはタモの無垢集成材を用いて、キッチン廻りの壁はシックな色味ながらニュアンスのあるタイルを採用、ワンポイントでビビッドなブルーのドアを刺し色に使い温かみと落ち着きと元気さが同居する空間に仕上がりました。
元々の独立キッチン。壁を壊すだけで広さと明るさが一変する。
木の温かみをベースにしたLDKに植物の緑やドアの青が映える。
あくまでベースは白やグレーといった主張のない仕上げ。家具や装飾品で部屋の色を変えられる。
洗面台はタモ集成材でシンプルに。鏡収納も同じ素材で制作。部分使いのタイルはローコストでポイントを作れる。
コンセントプレートや鯉のぼりと照明の絶妙な色合いは施主のセンスの賜物。